絵でみる水文観測

推薦のことば 愛知工業大学名誉教授 江川太朗
水文資料は河川の計画や管理の基礎である。従って住民の安全や豊かな生活を守る為の基礎資料を与えるものであろう。
しかし最近の水文観測は省力化無人化を優先し、精度向上への努力が後退している。誤差の大きい資料に基づく判断は、大きな誤りをおかす畏れがある。
そこで精度向上に最も大切なことは、個々の測定作業の手順を厳格に行い安易な省略等をしないことと、精度を上げるために優れた器械が出来れば積極的に採用しさらにその検証に努めることであろう。
「絵でみる水文観測」は著者の永年の体験と技術に基づきイラストを併用することで非常に解りやすい観測の手引き書となっているので、初心者にも解りやすくまたベテランも短い時間で復習できる。
従って水文観測に関わる人々がこの本を常に座右に置かれることが望ましい。
A5版、217ページ
配布価格:1,238円+税
監修 :国土交通省 中部地方整備局
発行 :(一社)中部地域づくり協会
【主な掲載内容】
- 雨量観測
- 水位観測
- 流量観測
- 概要
- 回転式流速計による流量観測
- 浮子による流量観測
- 堰等による流量観測
- 超音波流速計
- 新しい流量、流速の観測方法
- など
【水文観測とは】
(財)河川情報センター首席参与 木下武雄
地球上に水がなければ、人類も生物も死んでしまう。この大切な水を測るのが水文観測である。中でも雨量(降水量)、水位、流量の観測は代表的で、河川の計画や管理も水文観測の上に成り立っている。
しかし、実作業には細かい注意が必要で、なじみの薄い人もある。この本は、この重要な仕事が一目で正確に理解でき、この本を片手に、誰でもすぐに水文観測にとりかかれるように工夫されている。
【掲載内容例】
転倒ます型雨量計

普通水位計

データの記録

流量観測
